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従来の凝集剤は、使用に際してpHを変化させてしまったり、また、効果のあるpH帯が決っているためにpH調整設備が必要となったり、また、出来あがったフロックが脆いために高分子凝集剤を使用しなければならなかったり、少し難しい条件になると凝集の関係で4種類程度の薬品を要することが普通でした。
フジフロックは、パウダー状の凝集剤で、このパウダーだけで強固なフロックを形成することが出来、脱水機ほど緻密なろ布を使わずとも、荒いアミでも捕捉可能なフロック形成能を有した新しいタイプの凝集剤です。
主成分にゼオライトを使用してしますので、鑑賞池のアオコ取りなどにも利用が可能で、生物への悪影響もありません。
pHや水温にほとんど左右されない凝集剤である点も、他に類を見ないタイプの凝集剤であるといえます。
まだ量産体制が整っておりませんので、やや高価である点と、粉体専用の定量供給ポンプが必要となりますが、従来の凝集剤で上手くいかない排水でお困りの場合は、ご一報ください。


【フジフロック】の概要
@フジフロックとは
【フジフロック】はゼオライトを主体とした無機凝集剤であり、ゼオライト特有の吸着特性との相乗効果から
幅広い排水に1種のみの添加で強固なフロックを形成させることができる画期的な凝集剤です。
A成分及び含有量
成分 含有量wt%
Al2O3 11.7
SO3 18.9
K2O 0.2
CaO 18.5
SiO2 19.4
Cl 0.2
Fe2O3 3.9
Na2 10.3
MgO3 0.7
OH 15.4

B特長
●【フジフロック】は単なる凝集のみではなく、油分(動植物油、鉱物油ともに)、BOD、CODの吸着、 陽イオンの交換、脱臭、脱色も同時に行うことが可能です。

●【フジフロック】は硫酸バンドやPAC等の他の凝集剤が、pH調整を必要としたり、 水温や粘度に凝集率が左右されるのに比べ、殆ど影響を受けずに凝集を可能とします。

●【フジフロック】は高分子凝集剤が、アニオンとカチオンの2液を用いて得られる強固なフロックと同等のフロックを得ることが出来ます。 高分子が液性により組合せや薬品番手を細かくセッティングしないといけないのに対して、1薬で、しかも、幅広い液性に対応し、安定した凝集を図ることが出来ます。

●【フジフロック】で得られるフロックは形成スピードも速く、フロックも大きい為、沈降スピードが速いので、静沈池の容積も小さくてよいですし、投資設備も小型ですみます。

●【フジフロック】で得られるフロックは粘性が少ない上、脱水性もよいため、脱水機での剥離性も高く、汚泥脱水率が高いことが特長です。

●【フジフロック】はゼオライト固有の特性から油分の吸着率も130%を誇る為、N−Hx対策にも利用でき、排水前処理に用いることで、活性汚泥の活性低下の防止も可能です。

●【フジフロック】は無機系凝集剤であることから放流後の自然環境への悪影響も無く、安心してご利用頂く事が出来ます。
C【フジフロック】の用法
●添加量は固形分の濃度や除濁レベルにより異なりますが、約100〜2000ppmを添加の目安とします。
 最適添加量はジャーテストを事前に施して決定します。(1000ppmであれば、1m3あたり1kg添加となります。)
●凝集沈殿したフロックは減容・脱水して産業廃棄物として処分します。



【フジフロック】の用途
バッチ処理
フジフロックは粉体ですので、定量注入する場合、PACや高分子と異なり、特殊な連続定量装置が必要となりますので、安価に良質の排水を得る方法として、高濃度排水のバッチ処理をお奨めします。
例えば、ライスセンターの排水の濃度を上げているのは洗米排水です。 
佃煮加工では煮汁が平均濃度を上昇させます。 
製麺排水では茹で槽の茹で水が排水濃度を上げます。

このように、全排水中の濃度を高めている排水のみを別タンクにバキュームポンプにて分離し、その排水のみフジフロックで凝集分離して清澄水を排水施設に送ることで、後工程の生物処理の負荷を著しく低下することが出来ますので、高負荷で圧迫されている施設等にも即時利用が可能です。 
得られた汚泥はベルトフィルターで固液分離するか、脱水機で汚泥ケーキにして減量廃棄が簡単に出来ます。


※製麺の場合、茹で麺水槽の茹で水をバキュームして単独処理。固液分離装置を経て上澄み液は放流または排水施設へ
食品加工排水の水質浄化
●SS,BOD,COD,n-Hx,有害物質の除去に
●水産加工排水、食肉加工排水
●各種食品工場、醸造工場、洗米排水、弁当加工排水、製麺排水
●ジュース工場
●生ゴミリサイクルプラント排水処理
脱色処理
●染色排水(ジーンズ工場)
●板金塗装工場(顔料排水)
泥や油の分離、その他
●ガソリンスタンド・自動車整備工場
●洗車場排水
●コンクリート排水
●河川の浚渫での排水除濁
●急速濾過装置の逆洗排水浄化
●土木建築排水
●湖沼・河川の直接浄化
●和紙製造排水
●各種排水施設のバルキング対策・余剰汚泥の脱水
●庭園・鑑賞池・ゴルフ場のアオコの沈殿除去



【フジフロック】の処理成績書
レストラン厨房排水
水質項目 原水mg/L 処理水mg/L 除去率%
pH 4.4 5.5
SS 460 160 63.5
BOD 900 230 74.5
COD 302 124 59.0
n−Hx 180 6.3 96.5

生サバ加工排水
水質項目 原水mg/L 処理水mg/L 除去率%
SS 4000 62 98.5
BOD 7220 186 97.5
COD 3320 152 95.5
n−Hx 11000 1.0 99.9

イワシのボイル排水
水質項目 原水mg/L 処理水mg/L 除去率%
SS 320 130 60.0
BOD 1440 310 78.5
COD 396 298 24.8
n−Hx 710 1.4 99.8

バレル研磨排水
水質項目 原水mg/L 処理水mg/L 除去率%
BOD 463 6.4 98.7
COD 200 31 84.5
n−Hx 1790 1.5 99.9

モップ洗浄排水
水質項目 原水mg/L 処理水mg/L 除去率%
pH 10.2 7.7
SS 1450 21.1 98.5
BOD 442 29.2 93.1
COD 201 68.6 65.9
n−Hx 1200 12 99
窒素 25 4.9 80.4
リン 35.8 0.13 99.6
※各排水の除去率は、あくまでも一例のデータです。
 同業種の排水でも排水条件により成績が異なりますので、ジャーテストが必要です。
※何れの場合も、n−Hxの除去率が高いのがフジフロックの特長です。
※もちろん、処理バンドの広いフジフロックでも凝集不可な排水は存在します。



【フジフロック】の凝集テスト方法
●用意するもの
 計量カップ(1000ml)、天秤秤り(または計量器)、攪拌棒(割箸でOKです。)

●まず最初に、テストしたい排水を1000mlカップに採り(透明の間口の広い容器なら、なんでも良いです。)、
 フジフロックを計量しながら、攪拌棒で泡立たせずに素早く排水に掻き混ぜていきます。

●フジフロックの投入量が一定量を超えると、濁った水の中に、急速にフロックを形成して、沈殿が始ります。 
 この沈殿するのに要するフジフロックの重量が添加量となります。

●例えば、1000cc(1L)の排水に対して、1000mg(1g)のフジフロックが必要であったとした場合、その排水のフジトロンの添加率は1000ppmとなり、0.5gであれば添加率は500ppmwとなります。
 ※実プラントの場合、添加率1000ppmでしたら、排水1m3あたりに1kg投入することになり、処理排水量が10m3/日の場合は、フジトロンのランニングコストは10kg/日で試算することになります。

●掻き混ぜる際に、あまり激しく掻き混ぜて空気も混ぜてしまうと、本来沈殿するはずの汚泥が空気を抱いて浮上しますので、ご注意下さい。
 また、フジフロックの投入も1度に大量に投入すると、ダマの部分が出来て、水に溶解し難くなり、本来の添加量よりも過剰にフジフロックが必要となる場合も有りますので、ご注意下さい。

●フジフロックと相性の良い排水(実際のテスト済み)
 洗米排水、製麺排水、製餡排水、泥水、洗車場排水、ガソリンスタンド排水、食肉加工排水、水産加工排水、缶詰排水、冷食排水、製菓排水、一般厨房・ホテル・レストラン排水、病院排水、クリーニング排水、染色排水(活性炭の前処理が必要な場合もある)、スクラップ工場排水、生ゴミ集積場排水、畜産排水、公園の池のアオコ対策、養魚場の清澄、活性汚泥排水のバルキング対策や余剰汚泥の脱水、その他

●フジフロックと相性の悪い排水(実際のテスト済み)
 牛乳排水、コーヒー、等は、まだ検討段階です。



Grease-Trap-Keep-Clean-System
Grease-Trap-Keep-Clean-System
グリーストラップ・キープクリーンシステムのご紹介
弊社でご提案するグリーストラップの正常化・清潔化を図るシステムについて簡潔に纏めましたので、ご参考頂ければ、と存じます。
1.グリーストラップとは
●グリーストラップ(グリース阻集装置)は、建設省より、昭和51年告示(昭和57年改正 建設省公示)され、飲食店・学校給食・病院・社員食堂・老人ホーム・食品加工場など、食事を提供する施設に設置が義務付けられました(第1674号)。

●グリーストラップ(以下、GTと略)とは、業務用厨房・調理場から出る排水中に含まれている油脂分及び残飯が配水管内に流入して配管を詰まらせることを防止する為に設ける阻集器のことです。

●排水中の油脂分を水分と分離させる方法は、その比重差による自然浮上の原理を利用します。厨房で使用された排水中の油脂分を、阻集器内で滞留時間をとり、排水温度を下げることによって、冷却・凝固させる。そして、油脂分は水より軽い為、分離・浮上し、阻集する。比重の重いものは、GTの底部に堆積します。

●間違えていけないのはグリーストラップは排水処理装置ではなく、ただの油やヘドロの一時的な貯水槽に過ぎず、溜まったものは定期的に回収・清掃しなければならないということです。

2.グリーストラップの現状と問題点とは
●別途の法令に定められたようにGTは定期的な清掃が義務付けられていますが、その大半は、事業主が管理すべき頻度であり、回収した残渣によっては専門の処理業者に依頼しなくてはいけません.

●GTの清掃は、「臭い・汚い」作業を強いられ、事業者が実施するにあたっては食品を製造するものにとって衛生的見地からも抵抗があり、敬遠されがちなものです。

●しかし、この清掃を怠りますと、GTの後工程の配管の油や固形分の目詰まりにより排水不能となることから、食品製造のストップや埋設配管の掘り起し、配管変更等、莫大な費用が掛るため、決して怠ることは出来ません.また下水道管を詰らせた場合も原因者が修復費用を負担しなくてはなりません.

●清掃を怠ったGTでは油が固形化し、石鹸のようにGT内の壁や配管に付着し、正常なGTの動作を阻害したり、また底部に蓄積した固形分が腐敗し、近隣への悪臭問題として問題化しているところも少なくありません.現在、悪臭は公害として認知されておりますので近隣との関係からも、対策が重視されている問題です.

●その他、臭いの問題だけであれば良いのですが、GT内での害虫の発生により食中毒や衛生的見地からも清掃は重要な作業であるといえます.

●また、最近ではGT内を空気曝気しバイオや酵素により油や固形分を分解するという触れこみで、槽内のエアレーションを実施するシステムがありますが、本当に分解されているか疑わしいものも多く、また、本来のGTの役目である沈殿物や油を全てGT外へ放流するものとして、保健所や下水道局によっては認められていないところも少なくありませんし、現実にGT以後の配管が詰り、訴訟も起きています.また牛乳びん1本分の油が河川に流出しますと魚が住める環境になるには40tもの水で希釈されないといけませんので、そのようなシステムは環境に対しての企業責任としても使用は控えなければいけませんし、近隣へ、その実情が発覚することがあれば新たな近隣との揉め事の火種になるということは言うまでも無いことです。

●このように、GTは食品製造において有効な前処理施設であるにかかわらず、正常に機能させるのが手間であり、事業者にとってお荷物となっている所も少なくなく、東京都の「特定建物立ち入り検査」においても「排水管理」だけでなく、「設備の維持管理状況」の全体の項目中でも「厨房内阻集器の清掃状況」の指摘率が毎年一番高く、深刻化しています。

3.弊社のご提案事項


★図の記号名称★

@残渣バケット用水きりネット
A油吸着シート
B散気管 
B ブロワー
ご提案事項

@残渣バケット水切りネット
 簡単に残渣バケットにセットでき、水切れの良いごみ 取り専用設計のネットです.
→この製品を使用することにより、GTの底部に蓄積する汚泥の量を軽減できますので、悪臭の悪化や、後配管の目詰まり防止を軽減できます。

A油吸着シート
 化学繊維素材のスポンジシートで、GTの水面にセットすることで、サラダ油のような回収しにくい液状の油をグングン水取ります.専用設計のため水を吸って沈んだりしません。
→この製品を使用することにより、回収しにくい液状の油を非常に簡単に回収できます。
※液状の油は放置しておきますと固形分が付着し、やがて石鹸のような固形分へ変化して、配管の目詰まりを起したり、回収が非常に困難となります。

Bオゾン曝気システム
 【DASH-KUN-BLOW】:ブロワー・オゾン発生器・散気管・タイマーと言うシンプルなシステムのオゾナイザーにより、夜間にオゾンをグリストラップにエアレーションすることで、沈殿物の腐敗を防止、悪臭成分の脱臭、油分の酸化分解を同時に行います。
 ブロワーは、夜間運転でも静かなダイヤフラム式を採用。
 オゾンは、低価格で、高出力なランプ式オゾナイザーを採用。
 夜間の排水停止時のみ、エアレーションするため、沈殿物や油分が後配管へ流れていくことはありませんので、安心です.
→このシステムの導入により、非常に少ない電力で、慢性の近隣への悪臭を解消でき、壁や水面の油分やヘドロ状の油分も網やひしゃくで回収しやすいオイルボールへ変化します。

4.関連資料:グリーストラップに関する法令
●点検清掃に関する関連法規
1.設置基準及び設置点検(年1回)は、建築基準法による。
2.清掃及び維持管理(年2回以上)は、ビル管理法による。
3.清掃によって搬出される汚泥(産業廃棄物)は、廃棄物処理法による。
4.事業所より排出される水質基準は、下水道法・水質汚濁防止法による。

●廃棄物処理法との関連
1.ビルから出る廃棄物は、一般ゴミ・し尿の一般廃棄物とビルピット汚泥等の産業廃棄物があります。(合併処理槽は一般廃棄物)
2.GT清掃時に搬出される汚泥は、法令によって産業廃棄物の汚泥(有機性・動植性)に分類され、受篭内のゴミは、一般廃棄物として処分できます。
3.排出事業者は、産業廃棄物の処理を産業廃棄物処理業者(収集・運搬許可・中間処理許可を有する者)に委託する場合、自ら廃棄物の流れを把握し、不適正処理の防止に努めなければ行けない。
※産業廃棄物にはマニフェスト(産業廃棄物管理表)が義務付けられています。(平成10年12月1日より)
排出事業者は年1回、都道府県知事(又は保健所設置市長)へマニフェストの交付状況等を報告する義務があります。マニフェストの虚偽記載については罰則が適用されます。排出事業者がマニフェストを交付しなかった場合、委託した者により不法投棄が行われた場合、措置命令の対象となります。

●ビル管理法の維持管理の内容
1.排水に関する設備の正常な機能が阻害されないように、6ヶ月以内ごとに1回、定期に行わなければならない。(東京都指導4ヵ月以内ごとに1回)
2.GT内部の異物(油脂分・残渣物)を除去し、清掃によって搬出する汚泥は、関連法令の規定に基ずき、適切に処理すること。
3.定期的に機能の点検を実施し、必要に応じて補修等を行う。

●建物内における排水槽等の構造、維持管理に関する指導要網より
1.受篭のゴミを使用日ごとに除去し、少なくとも7日毎に1回清掃を行うこと。
2.使用日ごとに点検を行うこと。
3.建築物の使用者は、清掃・点検に関する帳簿書類を3年間保存すること。
            (東京都 昭和61年10月1日施行)

●下水道法における主な排水基準
  *一日50トン以上を排水する事業所、420u以上の食堂・レストラン等が対象。
水素イオン濃度(pH) 5〜9
BOD 600mg/リッター未満
SS 600mg/リッター未満
N−ヘキサン(動植物油) 30mg /リッター未満
  *上記の基準値を得られなければ、除外施設の設備及び改善を求められる。
  *事業所によっては、上記数値よりも厳しい基準が課せられているところもあり、この数値を満たさぬ限り下水放流は認められません。

●グリストラップに流入する残渣物や油脂量
業種 使用水量 残渣物 油脂量 油脂濃度
中華 80L/食 5g/食 10g/食 300mg/L
洋食 80L/食 4g/食 7g/食 200mg/L
和食 70L/食 3g/食 5g/食 120mg/L
そば 50L/食 15g/食 3g/食 70mg/L
(阻集器工業会の資料参考)


フジフロックによる
グリーストラップの
ヘドロ回収システム
弊社でご提案するグリーストラップ内のヘドロや油脂分の回収方法について簡潔に纏めましたので、ご参考頂ければ、と存じます。
1.グリーストラップのヘドロ回収の現状

●グリーストラップ(以下、GTと略)は、使用しているうちにヘドロが蓄積し悪臭の原因となったり害虫の巣になったりするわけで、定期的な清掃が行われていますが、その清掃の大半はバキュームカーにてGT内のヘドロを排水ごと吸引する方法です。

●バキュームによる産廃処理は、各自治体にもよるが、m3当り2〜3万円程度の費用が掛り、1m3以下の容量の場合も、バキュームカーの稼動の手間は同じであるため、金額もほぼ同じ場合が多いようです。 実際には、バキューム依頼する場合、仕事の終った夜間や休日となると割増料金も掛り、定期的な清掃が必要であるにもかかわらず、事業者にとっての負担は馬鹿になりません。
2.フジフロック使用のメリット
●フジフロックは取扱い簡単なパウダー状です。

●フジフロックは幅広い水質に適合します。
→pHや水温の影響を受けにくく、1種類の薬品投与で済みます。

●経済的なヘドロ回収方法です。
→GT内の排水1m3あたりに対して数千円分の薬品で反応し、排水中のフロックのみ回収するため、産廃費用も当然、安価で済みます。

●手軽です。
→業者に依頼せず清掃が出来、手の空いたときに自分で清掃が出来ます。

●フジフロックで得られるヘドロのフロックは強固です。
→例えて言うなら、水中に漂う微細な固形分をメレンゲのような塊に変化させ、ペースト状の回収しにくい油脂分も固形分と一緒に固め、目の細かい網やひしゃくで掬い取ることが可能で、簡単に回収できます。わずか数分間の反応でフロック化します。

●安全です。
→天然鉱物質を主成分としておりますので、パウダーが河川に流れても魚や生態系に悪影響はありません。

3.フジフロック使用の実施例


フジフロックによるヘドロ回収の手順


ヘドロ回収の具体的な器具について
グリストラップ容量が500L未満の小規模な場合。
記号説明
  A:水切り用ザル
  B:エアコン用フィルター(不織布)
  C;魚取りアミ
  D:1000cc計量カップ(ポリカ製)
  E:台所シンク水きりネット
  F:攪拌スクリュー
  G:電気ドリル
  H:ひしゃく
  I:柄付ブラシ
  J:フジフロック

F,G,Jを除くすべての道具は100円均一ショップで入手できます。
簡単に手順をご説明します.
1. まず、グリストラップの上部に固まっている油分はで予め取り除きます.固形化したものはCで回収可能ですが、液状の油についてはHで除去します.

2. 次に底部に溜まった大きなヘドロをで同様に取り除きます.これらは水を多量に含んで居ますので、Aで水切りすると重量を減らせます.

3. 最終的に、GT内には網でも取れないヘドロが残りますので、まずで1000cc採水して、100ccあたり、どれくらいのフジフロックの量で 固まりになるか調べます.

4. 投入量が決ったら、を装着してGT内の排水を攪拌しながら少量ずつJを投入します.
 因みに、についてはコード付のタイプはホームセンターで3000円程度でありますが、コードレス充電式な5000円から15000円程度で販売していますので、そちらをお勧めします.回転速度を可変できるタイプがお勧めです. 
 もホームセンターの電動ドリルコーナーにスクリューとシャフトが別売りしてあります。両方で大体5000円程度です.

5.数分間攪拌を続けるとヘドロは固まりますので、にて回収し、の上にBを敷いて水切りします. 
 ザルのままですと、ヘドロは微粒子ですので、ザルから漏れる可能性が有りますから、必ずのような細かいネットの上にヘドロを溜めてください.(麻袋があれば、それが理想的です)

6. 回収したヘドロは十分に水切りして不燃ごみや産業廃棄物として処分します. 
 にてGT内の汚れを落して終了です.
●自分でGT内の清掃を行われる方にお勧めのキットです。
●GT専門業者様が、巡回して、顧客の施設の清掃を請け負う場合、最も安価な方法です.
●GT専門業者様の大規模GTの排水のフジフロックテストにもご利用いただけます.

※フジフロックは主にヘドロを回収するための薬品です
ので、右のような油だらけのGT内には適合しません. 
ある程度定期清掃をされているGTでのみ効果を発揮できます.その際、水面に多少浮上する程度の油分であれば固めて取り除くことは可能です.
グリストラップ容量が500L以上の大規模な場合。
GT容量が大きい場合は、人力でヘドロを回収していても、効率が悪くGTの構造によっては水深もありますし、この場合は、下記のような機械により清掃されることをお勧めします。
手順1:上部の油は、予め取り除いておきます.
手順2:GT内にバキュームポンプを設置し、底部からヘドロを含んだ濃度の高い排水を凝集反応槽の容積一杯まで汲み上げます.
手順3:そして、反応槽の水量に応じたフジフロックを投入しながら、数分間攪拌します。
手順4:ヘドロがフロックと化しましたら、反応槽の底部より少しずつフロックをベルトフィルターに落下させます。
手順5:ベルトフィルターでは、ヘドロのみが残渣として分離され、ヘドロに含まれていた水分は、別途排水されます.
手順6:GTの水量と攪拌槽の水量に応じて1〜5の手順をくり返します. 
    分離された残渣は産廃や不燃ゴミとして処分します.
グリーストラップ清掃業者様によっては、左のように車載式として、システム化し、契約の顧客を巡回サービスしていく方法も、お客様に喜んでいただけることでしょう. 
軽トラックで十分積載可能なシステムを設計いたします.
●当システムは、大規模な食品工場や、ヘドロの発生が多く、頻繁なメンテナンスを要する事業所への標準設置をお勧めします. 凝集反応槽で得られたフロックは、脱水機を有する事業所であれば、ダイレクトに脱水機へ排水することで、良好な脱水汚泥ケーキを得ることが出来ます。
●大容量の事業所になるほど、バキュームでの産廃処分費用は馬鹿になりません。また、製造の状況により、いつでも好きなときに清掃が可能となります。
自動車工場での実例
これまでの資料では、食品業界向けを想定した内容になっておりましたが、フジフロックは有機物に限らず、無機物にも有効であり、また、凝集を阻害しやすい油分も少ないことから、より少量のフジフロックで良好な固液分離を可能とします。
フジフロックが適している業種(食品工場以外)
自動車整備工場、ガソリンスタンド、コイン洗車場、バス・タクシー会社、クリーニング工場、染料会社、ゴルフ場の池、クーリングタワー洗浄水、公園等の池、板金加工、青果市場、魚市場等


ヘドロ回収システムの具体的フローシート
弊社でご提案するグリーストラップ内のヘドロや油脂分の回収方法について機器を画像とともにフロー説明します。
何通りかのバリエーションがありますので、画像で判りにくい場合、ご質問いただければと思います。
1.機器の概要
2.機器の仕様
弊社のフジフロックを使用したグリーストラップキープクリーンシステム(GTKC)は、小容量の店舗向けグリーストラップなどは、事業主様にてフジフロックを利用して、自主的な清掃管理が可能ですが、工場規模のグリーストラップや、原水ピットなどでは、ヘドロの回収は、人力のみでは作業が不可能で、弊社では専用の機器を準備しておりますので、下記に概要を記します。プロとしての清掃におきまして、スマートで、効率の良いシステムをプレゼンすることが、ユーザーへの信用へ繋がるものと考えております.
上記の画像を元に機器の仕様の一例を纏めてみます。

GTKC−1型
器名称 役割 使用電源・重量 処理能力
バキューム
ポンプ
槽内スカムの送水 AC100V/0.55kW 
本体重量16kg
105L/min(清水) 
自吸能力−4m
最大揚程15m
攪拌タンク

固液分離容器
フジフロックの凝集反応用と
ヘドロの回収
SUS304製 
全体重量 約45kg
1回当りの処理能力=50〜100L
(処理時間5分程度)
攪拌装置 フジフロックの混合用 AC100V/0.6kW 回転数1000rpm
高圧洗浄機 グリーストラップの仕上げ洗浄、
配管内詰り防止
AC100V/0.2kW 
本体重量10kg程度
洗浄圧力=約4Mpa
送水量3.7L/min
店舗を中心とした、グリーストラップ容量500L以下を対象とした清掃がメインの場合お勧めです.(推奨200L容量程度) 
機器類は100V仕様を選定しておりますが、家庭用汎用品レベルの機器類ですので、機器類のメンテやサポートもそれに準じたレベルであることを御理解ください.

GTKC−2型
機器名称 役割 使用電源・重量 処理能力
バキューム
ポンプ
槽内スカムの送水 AC100V/0.55kW 
本体重量16kg
105L/min(清水) 
自吸能力−4m
最大揚程15m
攪拌タンク フジフロックの凝集反応用 PE製1065φ×1255H 容積1m3
攪拌装置 フジフロックの混合用 AC100V/0.2kW 
本体重量16kg
中速回転・減速機付
最大攪拌量1200L(希薄液)
固液分離装置@
ベルトフィルター
排水中のヘドロの自動回収 AC100V/0.1kW 
900L×500W×500H
(概要寸法)
処理能力1〜2m3/H
連続処理
固液分離装置A
小型脱水機
排水中のヘドロの脱水と減容化 AC100V/0.4kW 
1570L×750W×1005H
(概要寸法)
処理能力1〜2m3/H 
汚泥ケーキ量16Lで1回清掃
 汚泥含水率70%前後
高圧洗浄機 グリーストラップの仕上げ洗浄、
配管内詰り防止
AC100V/0.2kW 
本体重量10kg程度
洗浄圧力=約4Mpa
送水量3.7L/min
●GTKC−2−@型は、固液分離装置にベルトフィルターをセットしたユニットで、回収されるヘドロは、水切りされたヘドロのレベルですので、ある程度水でビシャビシャした状態のヘドロを想像いただければと存じます。

●GTKC-2-A型の場合は、固液分離装置が小型脱水機ですので、回収されたヘドロは脱水され、水分もある程度絞った状態で、当然、GTKC-2-1型よりもヘドロは減容され1/3〜1/2程度の容量になります。
酒粕のような状態を想像いただければと存じます。

●GTKC-2-@とGTKC-2-Aとの差は、ヘドロの仕上げレベルの差であり、当然、仕事的には、客先のイメージは、2−Aのほうが、高度な印象を受けることでしょう.
工場のようなグリーストラップ容量500L以上を対象とした清掃がメインの場合お勧めです.機器類はいずれも、車載による巡回作業を想定して、100V仕様を選定しておりますが、業務用専用品を選定しました.
機器類のメンテやサポートも、それに準じたレベルであることを御理解ください.
●使用するバキュームポンプのインペラはゴム製で、それをセラミックのシリンダーに擦りつけて回転することでバキューム性能を得ております. グリーストラップの中に、金属や固い石等が多量に含まれる場合、ポンプシリンダー内で、インペラーがロックしたり、磨耗により寿命が早くなる恐れがあり、定期的なインペラーとシリンダーの交換が必要となることは御了解ください. 油がシリンダーの中に溜まりますと送水量が極端に低下しますので、当ポンプは、排水により、定期的な分解清掃を行いながら作業する必要があります. 事業所などで、定常的に稼動させる場合は、常設のバキュームポンプとして、別途、専用の汚泥ポンプがあります。価格的には上の仕様のポンプよりも高価にはなりますが、メンテナンスや耐久性を考慮しますと、専用の汚泥ポンプをお勧めします.

●また、脱水機の場合、バッチ式で、脱水室内が汚泥ケーキで一杯になったら、処理を停止し、手動で、ケーキを除去し、逆洗する必要がありますが、その量は、およそ1〜1.5m3程度を想定しております. 従って、グリーストラップや原水ピットの排水が1m3以上の場合、何度か、脱水機を分解・清掃する必要が生じることを御理解ください.


●各機種は、いずれも軽トラックか小型トラックに積載し、契約ユーザーの施設を巡回清掃できるように設定しております.但し、常設の場合はAC200V仕様をお勧めします. また、機種についてはシステム向上のため、予告無く変更する場合もありますので、ご了承ください.

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